やけに薄着な後家さんやけに薄着な後家さん
青橋由高(著)
フランス書院文庫(公式ページ・試し読みあり)

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ノースリーブからのぞく二の腕、薄布に透けるブラ線。
引っ越ししたての家でフェロモンを振りまく未亡人。
童貞をからかうように胸を押しつけてくる瑠璃に、
青年の理性は暴発し後家さんの熟膣で中出し初体験を……
近所のシンママにも迫られ、新居は美女の溜まり場に!
甘く翻弄され、優しく包まれ、淫らに溺れる新生活!


 2023年11月発売。通算81冊目(アンソロ系含まず)。フランス書院文庫では20冊目。

 フランス書院文庫での前作「おいしい転職 女社長&年下の上司&元部下」に続いて、地方を舞台にしてみました。
 前回が中年主人公が転職したのに対し、今回は青年主人公が進学で一人暮らしを始めたことから物語が動き出します。

 私は主人公とヒロインの年齢差があるのが好きなんですが(いわゆるギャップ萌え)、男女どっちが上か下かってのは気にしないんですよね。だから、単純に前回とは逆にしました。

 ヒロインは2人。主人公の親戚と結婚したあとで夫に先立たれた後家さんと、浮気した夫と別れ、まだ幼い娘と故郷に帰ってきたシングルマザー。

 今回は「未亡人」ではなく「後家」と表記することが多いんですけど、これは企画当初からの狙いです。そんなに深い理由はないです。なんとなく、語感が可愛いかな、とか、その程度の理由。黒本は自分の作品も含めて未亡人だらけなので、差別化したいな、なんて気持ちもあります。
 プロット作るときに調べたんですが、確か、タイトルに「後家」って入るのがなかったか、あるいは凄く少なかったと記憶してます。

 今作は、最終的には「主人公が好きで襲って欲しいくせに自分から動けないから薄着で露骨に誘惑するヘタレで面倒だけれど可愛い系未亡人と、主人公だけでなく歳上の幼なじみである未亡人も大好きで甘やかしたい系シンママ」になりました。
 ですが、元々は別の柱があったんです。いや、ちゃんとそのテイストは残っているんですが、メイン要素ではなくなっちゃったので、また機会があればその属性で書いてみたいですね。一応、次回作の企画の候補には入れているんで、どんなネタかは内緒。

 プロットは3回書き直して、4稿まで行きました。基本的な流れや舞台はそのままですけど、ヒロインはまあまあ変わりましたね。このときにはもう仮タイトルに「やたらと薄着な後家さん」ってワードが入ってて、基本路線は確定してました。

 シンママが母乳出るって設定は、完全に私の趣味です。私、忘れた頃に使いますね、この属性。好きなんです。

 そういやこのシンママヒロイン、当初は「叶望(かなみ)」という名前でした。自分でも読みにくいと思ってて、初稿が終わった時点で担当さんに相談しようと思ってたんですが、すっかり忘れてました。自分用にメモまでしてたのに。
 んで、改稿原稿送ったあとで担当さんから「読めません」と指摘されてようやく思い出したという……。

 後家ヒロインの口調とか性格とかどんな薄着させるかとか、当初考えてた以上に悩んで苦労したんですが、その分、めんどくさ可愛い感じが出ていたらいいなと思います。
 このヒロイン、めんどくさい通り越して、ただただ普通にチョロいだけじゃん、という気も。

 どちらのヒロインもそれぞれの家庭の設定をまあまあ詳しく決めておいたのですが、ページ足りなかったし、別に書かなくてもいいかなと、ばっさりカット。その分、エロシーンを頑張って詰め込んだつもりです。
 楽しんでもらえたら幸いです。

 主人公たちの住んでる地域と、シンママの出身地では昔からしがらみがあって……なんて設定もあれこれ作ったんですが、毎度のごとく、本編には使えませんでした。どうして私、そういうところに労力割くかな。効率悪い執筆スタイル。

 なにはともあれ、今作もちゃんとハッピー&ハーレム&エロエロな話になってます。安心して読んでくださいませ。