PXL_20230921_205126547.MP特選小説 2023年11月号
辰巳出版

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 特選小説での43作目の短編。

 今回から担当さんが替わりまして、わざわざ船橋まで来てご挨拶していただきました。

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 色々お話ししながら、以前からやってみたいネタがあったので次はこれで、と伝えたのが今作です。
 もう15年くらい前にはすでにネタ帳にメモされてたやつでして、ようやく使えてほっとしています。アイディアメモに書いてあるネタ、9割以上はお蔵入りしちゃうんですがねえ。

 で、そのネタというのが、

「歯医者さんにとって患者の舌は治療の際に邪魔でしょうがないから、嫌い」

 というやつ。
 元々のネタは大好きな某マンガなんですが、実際に歯科医の方にも聞いたら同意してくれたので、よし、使える!……と。もっとも、私が聞いたのは2人だけだから、たまたまの可能性もあり。

 このストックしておいたネタに、編集部から提示された「未亡人」「秋」というテーマを加味してプロットを組みました。

 未亡人で歯科医のヒロインが、験担ぎみたいな感じでいつもタン料理を食べているけど、エッチのときは主人公の舌も色々とエロエロと料理しちゃったり、なんてノリでございます。確か。もう書いた本人も半分忘れてる。読んで確かめてください(ダイマ)。

 プロット作るのはそれほど苦労しなかったのですが、実際の執筆はなかなかに大変でした。理由は明白。私が〆切を勘違いしてたせいです。完璧なまでの自業自得。
 新しい担当さんにいきなり〆切を延ばしてもらったという、クズ野郎、それが私です。その節はすみませんでした……。次があるなら、今度こそ間に合わせます。

 主人公の実家である小料理屋にはモデルがあります。色々と想い出のあるお店なので、取材を兼ねて久々に行こうと思って調べたら、もうなくなっていて、寂しい気持ちに。別の場所でやってるならいいんですが。

 当時、たまたま私も歯医者さんに通ってたので、治療を受けつつ、作中のヒロインたちにどんなプレイをさせようかな、などと妄想しておりました。助手の方々が美人揃いだったため、勝手に後ろめたく感じていたのは秘密です。