PXL_20220622_190235207特選小説 2022年8月号
辰巳出版
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 特選小説での40作目の短編。

 今回は編集部からのお題のない、フリーの回でした。発売時期に合わせて作中の季節を夏にする、くらいで、あとは自由でございます。

 私が題材に選んだのは「万年筆」でした。当初は万年筆を含めた文房具全般だったんですが、設定を詰め込むには全然枚数足りなかったので(またか)、そこら辺はさっくりとカット。

 元々万年筆はたまに使ってたんですけど、少し前から自分の中でブームが再燃してたタイミングだったので、よし、これだ!……と。安易ですね。
 アイディアを出すときはキーボードを叩くよりも紙に書くほうがいい気がする、アナログな私です。

 読者の誰もが知っているわけではないテーマを扱うときに注意するのは、いかに簡潔に、そして的確に説明するかです。今作だと万年筆のペン先とインクについてがこれに該当しますね。どちらも作品の内容とリンクしてるからおざなりにはできないので、ここは結構気を遣って書きました。うまく伝わっているといいのですが。

 主人公の秀平くん、会社ではどんなキャラだとか、仕事はこんな感じだとかいっぱい設定作ったのに、まったく作中に使えませんでした……。初稿だともっとチャラいお兄ちゃんだったものの、なんかしっくりこなかったので変更。

 ヒロインの桜子さんも、書いてる途中からなぜかMっぽい感じに。でも、これでよかったかなーと思います。

 しかし私、婚姻届を小道具に使う頻度、そこそこ高いなぁ。

 タイトルは私も担当さんも悩みました。「沼」って言葉も使いたかったんですが、なんか愛欲でどろどろした印象になるので却下。すっごく無難な感じになりましたけど、これはこれでいいかな、と。

 なお、資料のために私が購入したのは、作中に出てくるイメージにも近い、パイロットのカスタム74でした。ただし、ペン先はBでもFでもなく、その中間のFM(ファインミディアム)。それまでメインで使ってたのがウォーターマンのMで、ちょっと太い気がしてたので。海外ブランドにしては細めだったんですがね。
 最近はこれでがしがしと、何本もの企画のアイディアをまとめてます。日の目を見るかはまだわかりませんけれど。

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