喪服の若未亡人兄嫁喪服の若未亡人兄嫁【みだら酔い】
青橋由高(著)
フランス書院文庫(公式サイト・サンプルあり)
詳細(版元ドットコム)
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「ずるいわ。今日の純也くん、意地悪よ、ああっ」
憧れの兄嫁・綾乃の太腿を割って女陰に顔を寄せれば、濃密な牝香とともに可憐な秘裂から芳醇な秘蜜が……
造り酒屋を手伝うため帰郷した純也を待っていたのは、おいしいお酒と身も心も成熟したおいしい未亡人。
愉悦に酔いしれる日々に再会した元彼女まで参戦し……

 2019年12月発売。通算66冊目(アンソロ系含まず)。フランス書院文庫では12冊目。

 これ、9月13日の金曜日に打ち合わせをしてだいたいの方向性を決めたのですが、当時はまだ「生徒会長・愛ヶ淵愛理はマゾられたい Mな幼なじみと特別補習」の作業やってて、なかなかタイトなスケジュールでした。平行してプロット作って、打ち合わせの一ヶ月後から執筆に入りました。

 企画当初の仮タイトルが「酒蔵の兄嫁未亡人」だったように、今作の主なテーマは、

・未亡人
・兄嫁
・酒蔵

 の3つです。日本酒を扱ったネタはもう10年近く前からやってみたかったんですよね。ただ、考えてたのは全然違うアイディアでしたけど。そっちのネタもいつか使いたいなあ。

 短編集ではない長編は、約2年前の「母娘温泉 【子づくりの宿】」以来。このときはヒロイン3人でしたけど、今回は2人。
 一応、トリプルヒロインにする案もあるにはあったんです。でもプロット作ってる時点で、
「あ。これページ絶対足りなくなる。無理」
 とわかってしまったので自重。
 結果的に大成功。2人でもページ超過でえらいことになりましたからね……。

 メインヒロインは、主人公の兄嫁で未亡人、そして杜氏……この設定はすんなり決まりました。
 義弟が憧れの兄嫁をサポートして、そこに元カノの後輩が加わって……って流れも、比較的すんなりと。プロットも一発で通りましたしね。
 ただこのプロット、今見たらかなりひどいです。だって最終章、2行ですよ、2行。しかも、

・兄嫁も混ざっての3P(お約束)
・兄嫁は喪服(お約束)

 こんだけ。原文ママ。おい。おい。未来の自分に丸投げすぎだろおい。

 あと、キャラ設定、メインの兄嫁よりサブ(メイン食ってる気もするけど)の後輩のほうが説明多い。相変わらず私のプロットはひどい。

 とまあ、こんな調子で書いてたわけです。
 苦労したのは、酒蔵や日本酒に関する描写。
 担当さんからも「蘊蓄とかはあんまり……」と心配されてましたけど、私も必要最低限しか書くつもりはありませんでした。実際、作中ではかなりさらっと流してるはずです。
 でも、いい加減なことを書くわけにもいかないので、それなりに下調べはしました。最近では一番取材に時間とお金をかけた作品かも?
 女性杜氏の造ったお酒もあれこれ飲みました。
 取材でたんまりネタ仕込んだものの、作中に使えたのはそのうちの1割もないかなぁ。

 兄嫁は書くのがちょっと難しいキャラだったのに対し、後輩はもう勝手に動いてくれて、楽でしたね。こういうタイプのヒロイン、よく書いてる気がする私です。

 濡れ場に関するプレイとかシチュエーションは書きながら思いついたものも少なくなく、我ながらお気に入りのシーンがいくつもあります。
 読者のみなさまにも楽しんだり興奮したりむっはーとなってもらえると嬉しいです。

その2に続く)