特選小説での29作目の短編。

 短編でもたまにやる、ヒロイン2人パターン。どちらも人妻。ってか、確か編集部から出されたテーマが人妻だったような…………(メールを確認する)…………あ、違った、今回は自由でした。つまり、私の趣味をいつも以上に前面に出した作品、ですね。

 主人公が質屋で、そこに様々な事情を抱えた客がやって来て、最後には自分を質草として査定してもらう、というネタです。
 このアイディアはかなり前、多分10年近く前からありまして、元々は美少女文庫用でした。
 ただ、使う機会がなくここまで来ちゃったんで、今回、ようやく蔵出しとあいなりました。

 後半に出てくる人妻の設定は私の好み丸出しで、担当さんに「うちの読者に受けるかはわかりませんが」と評されました(笑)。ですよねー。

 ラストに数行書き足したバージョンもあるんですが、担当さんの判断でそこを削ったものが今回掲載されてます。これは、この設定でシリーズ化できるかも、という狙いもあってのことです。
 でも、次は別の担当さんとのコンビになるので(依頼をいただければ、の話ですけど)、どうなるかは不明。

 将来、フランス書院から短編集出してもらえることがあれば、加筆修正とかしやすい設定だなー、などと、取らぬ狸の皮算用をしてたのは秘密。

 短編集は定期的に出したいと思ってますので、よろしくでーす。
 なお、短編集は再録するだけだから楽だろ、と思ってるあなた、その考えは間違ってます。少なくとも私には当てはまりません。大変なのよ。大変だったのよ……!(血涙)