機動戦士ガンダムUC 虹にのれなかった男 (カドカワコミックス・エース)
福井晴敏(シナリオ)・葛木 ヒヨン(コミカライズ)
角川書店
2013-09-24

数々のガンダムパイロット、ニュータイプ達を見続けて来た男「ブライト・ノア」の視点から紡がれるガンダムメモリアル! ブライトは彼らを見て何を思い感じたのか!? その全てが明らかに!!

 舞台は「逆襲のシャア」の直後となっていますが、一年戦争からの出来事をブライトの立場から回顧する、というスタイル。作品的には「ファースト」「Z」「ZZ」「逆襲のシャア」、そして「UC」へと繋がります。

 このラインの作品群を好きな人間であれば、もうたまらない一冊。アムロ・カミーユ・ジュドーと、歴代のニュータイプ部隊とともにあったブライト艦長の内面をこれでもか、と掘り下げてます。
 ガンダムファンが書いてんだなぁ、とは「UC」の原作読んだときも感じましたが、これもまさにそれ。福井晴敏さん、凄い。

 どちらかというとアンタッチャブルだったようにも感じる「逆襲のシャア」のラストシーンに対して正面から切り込んだ「UC」同様、今作品の中心にあるのは「アクシズショック」という題材です。
 「UC」の原作読んでいる人は、ラストの辺りをより深く楽しめるかと思いますが、あれは絶対にネタバレしちゃいけない類のものなので、これ以上は触れません。

 そして物語は「UC」へ、バナージ・リンクスへと繋がるのです。虹のような光によって。


 あー、早く「UC」の最終巻出ないかなー。これ見るまでは絶対に死ねない……!