夜より深く (新潮文庫)夜より深く (新潮文庫)
著者:草凪 優
販売元:新潮社
(2012-04-27)
販売元:Amazon.co.jp
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 売れてるらしい(チッ!)のです、これ。
 おいちゃん、売れっ子の作品にはキツいよ! チェック厳しいよ! 自分に優しく他人に厳しいよ!
 そんなわけで感想ですが……ジェットコースターです、これ。ストーリー展開もそうだけど、舞台の移動っぷりが凄い(笑)。
 途中で「あれ、一部だけどどっかで読んだ記憶があるぞ……?」と思って巻末見たら、「特撰小説」で連載してた作品なんですね。知らなかった。
 でもね、東北から始まったオフィスラブっぽい展開から、いきなり沖縄は驚いた(笑)。
 いや、舞台の移動はいいんですよ。でも、ストーリーの飛びっぷりはもっと凄いの!
 ネタバレになるから書かないけど(ああ、でも帯とかあらすじに書いてあったかな?)、「ちょっ、待っ、えっ、なになにこの流れ!?」と、予想できない畳みかけ。

 序盤のしっとり背徳エロスが、なんでこーなるのという終盤にいたってもう、私はとっくにラストの予想を諦めてました。実際、ちょっと違う締めでしたしね。
 だけど、あの終わり方はなんかよかったと思います。この作品らしくって。私だったら間違いなくぐだぐだ一直線になります……。

 連載のライヴ感と長編のテーマ性・構成力を兼ね備えた一冊でした。
 こういう作品はどうしてもつぎはぎっぽい印象になるんですが、そこを感じさせないところが売れっ子様の力量と才覚なんですね。……って、なんか僻みっぽくなってきましたね、我ながら。げへへ。

 ただね、偉そうに書かせていただきますとね、***属性持ちの私からすると沖縄でのあのシーンはちょっと背徳感が足りないと思うんですよ! もっとね、こうね、「イヤ、堪忍、見ちゃらめえぇ!」みたいなね!(違

 ちなみにこれ、沖縄のあと、またさらに舞台が移動します。
 私の知る限り、こんだけ日本国内移動しまくった官能小説はそうそうないかと。多分。


 青橋のお気に入りキャラは、主人公の奧さん。一度もエロシーンないけどね! 幸せになれたのか気になる。多分アイツが狙ったと思うけれど。