9784812443828-m快感よ、こんにちは
橘真児
竹書房ラブロマン文庫

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高校時代に好きだった同級生と偶然再会した人妻は初めての不倫行為を…「冷蔵庫を買いに」、清楚だった若嫁が突然誘惑するような素振りをみせはじめて戸惑う義父…「うちの嫁に限って」、庭に作ったかまくらの中で少年が過ごしていると近所のお姉さんが忍んできて…「かまくらの夜」他、快感に濡れ光り、乱れゆく美女たちの姿を描いた傑作が集結。
気鋭が放つ、甘美な誘惑エロスの世界を存分にお楽しみに下さい。


 短編集です。
 私も先日「特選小説」さんで書かせてもらったからわかるんですけど、短編小説でエロってのは、長編とはまた違った意味で大変なんです。
 濡れ場が必要だからそれ以外のシーンがさらに削られちゃう中、エロに向けて盛り上げる必要もあるし、そこに至るまでの必然性というか流れも描かなくてはなりません。
 かといって、これらを機械的に詰め込むだけじゃ面白くないわけです。

 しかし、そこは手練れの橘さん、どの作品もさらりと綺麗にまとめてきました。
 勘違いしちゃいけません。無難にこなしてきたな、という印象はありません。むしろ、冷静に考えたら「おいおい」という結構強引な設定の作品もあったりします。ってか、よく考えるなそんなネタ、という短編もちらほら。
 普通、こんだけあれば一本くらいハズレあってもいいんですが、どれも平均以上の出来映えで、正直、「ちっ」と同業者に妬みの舌打ちさせるほどの完成度。ちっ

 短編としての完成度なら「冷蔵庫を買いに」、設定の面白さなら「雪ひとづま」、個人的に好みだったのが「三十一文字の女」でしょうか。
 「雪ひとづま」なんて、これ、長編で使えるネタの気がします。…………パクるか!?