
青橋由高(著)・天河慊人(イラスト)
美少女文庫
公式サイトはこちら(サンプルあり)
美星の腕ひしぎ、キマってる?
美月のおまじないはどうですか?
ツンでヤンで、お兄ちゃんLOVEな双子姉妹
兄ゲット(永久!)のためなら、手段は選びません!
巫女衣装で初体験
双子でWフェラにも大挑戦
伝説のご神木の下、捧げられる3P絶頂
お兄ちゃんにいっぱいデレてあげる!
2010年5月発売。通算26冊目。
天河慊人さんとのコンビはこれが4回目。これまでは、
「お嬢様フォーシーズンズ」……4人
「W新婚お嬢様!」……2人
「生徒会長は妄想系」……1人
このようにヒロイン数が4、2、1人と来たので、今回は自然と、
「ヒロインは3人だよね」
となりました。
そして、ここのところお姉ちゃん系ばっかりで妹属性キャラやってなかったため、
「じゃ、3人の妹で決定!」
と、企画の初期段階で確定しました。
ここまで枠が決まっていれば話を作るのは楽だろうと思ってましたが……大間違いでした。
ネタはあったんです。「ツンヤンクー」、つまりツンデレ・ヤンデレ・クーデレの3人姉妹の組み合わせでやろうと。トムヤムクンみたいですね、と黒本の編集さんに言われましたけど(笑)。
何本かプロット作ったものの、ボツの嵐。全然通りません。心が折れかかります。そして納期が迫ります。
あまりにも私が苦戦するのを見かね、このままじゃマジで原稿落とすと(そして天河さんに迷惑をかけると)思ったのでしょう、「3人にこだわらないでやりましょう」と担当さんが言ってきます。
正直に言うとクーデレの扱いが苦戦の元凶だったので(3人の組み合わせが非常に難しかった)、今回は「ごめん、また今度会おう、ツンヤンクー」とあっさり路線変更。ツンデレとヤンデレの二人の妹モノに改めて確定します。
どうせなら少し前に企画がダブってるからと諦めた双子モノにしよう、これだけだと属性弱いし地味だから、今まで(ゲームではやってますけども)やったことがなかった巫女さんやろう!……となって、ようやくプロット通りました。
今回やってみたかったのはひたすら主人公である義兄をいじめまくるツン&ヤンヒロインでした。好きだからいじめちゃう、という設定が先にあって、次に腕ひしぎしながら股間をぐりぐり押しつけちゃう美星のイメージが浮かびました。
その美星とは対極になるように美月のイメージも決まり、書き進めます。
物語の中心に「願い事を『供物』と引き替えに叶えてくれるご神木」という設定が出てきますけど、これは当初のプロットにはありませんでした。
作中で陽太も言ってますが、「どこのギャルゲーだよ」と自分でツッコミましたもん(笑)。
ただ、このお約束アイテムのおかげでストーリーが(ありがちだからこそ)わかりやすくなったかな、とは自分では思ってます。
ページの関係もあって細かい設定はできるだけ削ぎ落とし、シンプルさを心がけました。そのぶん、双子妹の言動、特にセリフに注力。
一つの事柄に対して同時に喋らせるため、単純に分量は2倍。でも、ここを軽くしちゃうと今回目指した「日常シーンにおける会話パートの楽しさ」が出せないので、あまり自重することなく好き放題書きました。多少抑え気味ですけど。
毎度のお遊びネタですが、かなり露骨ですね。美月・美星姉妹の名字や神社の名前からわかるように、「トリプル押しかけ許嫁」の舞台と繋がってます。
もうちょっとページに余裕があったら陽太・美月・美星の幼少時のエピソードとか、学校でのシーンなんかも書きたかったですね。
美月の「力」に関してはあれこれ設定がありましたが、本筋に関係ないのでさくっと削除。
好きだけどいじめちゃう、好きだからこそいじめちゃう、そんな双子たちの歪んだ愛情を楽しみながら書いた作品です。
その点先生の作品は何回も読み返しています。
今回は美月のキャラが個人的にセリフも含めツボでした。