
青橋由高(著)・丸ちゃん。(イラスト)
美少女文庫
公式サイトはこちら(サンプルあり)
「柚姫の処女は前もお尻もキミのもの。私のことペットにしてもイイのよ」
「ほら、薫のオッパイはおっきいぞ! パイズリだってスキ放題」
二人の生徒会長候補に挟まれ、選挙は夢のハーレム対決へ
ヒップをフリフリお嬢様VS巨乳を見せつけるスポーツ少女。
両方ともしたいなんて許さない!
2008年9月発売。通算19冊目。
イラストさんが決まったのが今年の4月頃。丸ちゃん。さんなら制服の女の子が似合うよなぁ、可愛いだろうなぁ、と、勝手に決めつけて、学園もの書こう!と企画がスタートしました。当初は8月発売予定でしたね。
前作「好き好き大好きお姉ちゃん」が単独ヒロインだったので、今回は二人か三人にしよう、というところまでは比較的あっさり決定。
ただ、プロットは結構難産でした。二転三転して今回のような形になりましたが、細かい設定は実際に書きながら考えた部分が多いですね。
この作品の執筆スケジュールはとにかくギリギリでした。当時のメールの送信履歴によると、こんな感じだったようです。
5月上旬 プロット原案送信
5月中旬 アンソロジー用短編完成
5月中旬 プロット送信。結局あっさりボツに
5月下旬 新しいプロット原案送信。どうにか大筋でOKもらう
5月下旬 新しいプロット送信。ほぼ今のストーリーになる
6月上旬 急にゲームシナリオの依頼が来る
6月中旬 大急ぎでゲームの企画作ってシナリオ書き始める
7月上旬 どうにかゲーム作業終了。ちなみにこれ
7月中旬 途中までの原稿を担当さんに送る&〆切延長を泣きつく
7月中旬 第一稿送信
実はこの間に、別のちょっとした作業もやってました。まだ発表できないので伏せますが。
あまりにタイトなスケジュールにストレスが溜まって、ロードバイクを衝動買いしちゃったのもこの頃ですね。
当時のブログを読んでもらえばわかりますが、この頃の私、かなりイッちゃってます……。
今回のテーマは「二人のヒロインによるつばぜり合い」「先輩キャラ」「ペット」「バニー」「クーデレ」「ゴスロリ」でした。
特に重視したのはヒロイン同士の主人公争奪戦で、最後まで競り合いを続ける、ということにしました。
裏話になりますが、当初の設定とはキャラの外見が大きく変わりました。最初は柚姫が大人っぽくて、薫が子供っぽい……というイメージだったのですが、丸ちゃん。さんからのラフを見て、「これだッ!」と、もうできていた第1章&第2章を全部書き直し。
私はテキストより挿絵を重視する人間ですが、今回は今までで最も(いい意味で)イラストに影響を受けた作品かもしれません。特に柚姫のキャライメージは丸ちゃん。さんの影響がかなり大きいです。
スケジュールこそ地獄でしたが、キャラは書きやすかったので執筆そのものはそれほど苦労しませんでした。純粋に〆切までの時間と体力、そしてページ数との戦いが辛かったです……。
特にページ数は本当にギリギリの勝負で、泣く泣く削ったシーンも……。
余談ですが、ゲラの段階で10ページ近く削れとか言われまして、行単位・文字単位であちこち手を加えました。かなり姑息な手法使ってます(笑)。
このとき改めてわかりましたけど、やっぱり作家と編集者って、言葉に対するセンスが全然違いますね。
私は「どうしてアンタ、そこの語句を削ろうなんて思うんだよ!?」とカチンと来てるし、担当さんは「なんでコイツ、こんなどーでもいい単語にこだわってんだ!?」とイライラしてるし

あ、余談で思い出しました。
作中に登場する主人公のペット、ウサギのうーちゃんですが、プロットと実際の作品ではラストが変わってます。
どう変わったかはご想像にお任せします。
柚姫と薫のエッチに関する性癖はかなり楽しく書けました。もう趣味全開。
担当さんは主人公の貴寛が「暗すぎる」とお気に召さないようですが、みなさんはどう感じたでしょうか。凄く気になります。
私はこういった気弱で卑屈でネガティヴで、でもやっぱり前に進むことを選ぶようなキャラがストライクゾーンなんですけれど。
この作品を、数年前に世を去ったうーちゃんに捧げます。
自分は、主人公の貴寛みたいなキャラは嫌いじゃないですね。逆にあの二人に振り回されている彼に同情しますね。
ちなみに、自分が緑桜の生徒なら柚姫に一票。