幽霊の出る下宿、自縛霊の仕業と恐れられる自動車事故、プールに出没する河童……。
大学一年生・井上快人の周辺でおこる「あやしい」事件を、キテレツな先輩・長曽我部慎太郎、幼なじみの春奈とともに解きあかす!
ごめんなさい、表紙の女の子が「先輩」だと思って、「うほ! 可愛い先輩とのラヴストーリーもあり!?」なんて不純な期待を抱いたバカな私です。
先輩は男で(表紙には出ていません)、女の子は幼なじみでした。
でも、この女の子が可愛い!ので許す(何様だ、私)!
内容は、いわゆる「日常の謎」系ミステリ。北村薫さんらが得意にしてる、そして私の大好きな系統のミステリです。こてこての本格派も大好きですが、こういうのもいいものです。
しっかりと無駄なく練られたプロットと、魅力的なキャラ、そして軽妙な文章にぐいぐいと引き込まれます。
特に幼なじみの春奈に。なにはともあれ春奈に。ひたすら春奈に。
あと、全体的に漂うノスタルジックな空気も好きですね。全然古くささは感じないけれど、どこか懐かしいなにかがこの作品にはありました。
読了後、是非続編を読みたいと思ったのですが……今のところ、これ1冊なんですね。意外なことに。
ただ、あとがきによるとそう遠くないうちにまた春奈たち(私の中では春奈がメインキャラです)に会えそうなので、期待しながら待ちたいと思います。
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ご存知かもしれませんが、主人公2人の小学校時代の話が
角川スニーカーの『ミステリーアンソロジーIV 殺意の時間割』に収録されております。
ぜひ、ご一読を。
機会を見て読んでみたいです。