恋姫恋姫〜彼女はヴァンパイア!
青橋由高(著)・安藤智也(イラスト)
美少女文庫
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「私のしもべになれるなんて、ゆーじは幸せ者だぞ!」
転校してきた吸血姫真鈴の下僕にされて×日間。
金髪紅眼に変身したセクシー真鈴との初体験や校内エッチに溺れてきたけど……素直じゃないご主人様の世話はもう大変!
巨乳お姉さん、微乳同級生、二人の真鈴に恋しちゃう甘く危険な従属生活!

その1からの続き)

 プロットが完成したのが1月の上旬。この時点でもう時間的余裕はありません。精神的余裕はもっとありませんでした。本当に辛かった時期です。

 当時は私生活で色々ゴタゴタがあって(まだ片付いてないんですが)、さらに高熱を出してダウンするなど、肉体的にもキツい日々でした。
 加えて、ストーリーの大筋こそ決まったものの、キャラのイメージ、作品の方向性は見事なまでに見切り発車で書き始めたので、早々に筆が止まります。
 担当さんは提出したプロットでいいと言ってくれたんですが、私には物足りなかったんです。
 アイディアが浮かばなくて、半ば創作ノイローゼに近い状態になりました。凄く焦りました。〆切に対してもそうですし、ろくなネタを思いつけない自分の才能に対して失望しました。今も失望してますけど(^^;

 それでもなんとか周囲の助けもあって私生活のトラブルもある程度クリアして、ちまちまと書き進めました。悩んだときは取り敢えず書くのが打開策です。書いてるうちにアイディアが出るときがしばしばあるのは、私の短いキャリアでも証明されてます。

 作中に出てくる「牙が伸びる」設定なんかは書きながら思いついたネタです。中盤から後半にかけてのエッチシーンのシチュエーションもかなりの割合で執筆途中で生まれたアイディアですね。指をがじがじとかも。

 キャラに関しては、二章を書いてたあたりからイメージが固まりました。真鈴の口調は二転三転して、最終的にあのように落ち着くまではかなり悩みましたね。今では正解だったと思いますけど。
 優志の一人称も「俺」にするか「僕」にするか逡巡して、作業後半まで確定しませんでした。性格もちょっと変わったかな?

 吸血鬼の設定は編集サイドからの要請もあって、とにかくシンプルに、そしてわかりやすく、を心がけました。実は専門書を読んでそれなりに下調べもしたんですが、エンターテイメント作品でごてごてした設定は邪魔なだけなので大幅にカット。設定に凝るのが楽しいのは理解できますが、それで読者を置いてきぼりにしちゃうのは(商業作品の場合は)ただのオナニーだと思います。置いてきぼりにしないだけの力量があれば話は180度変わりますけど。私にゃ無理です。

 その一方で、担当さんの言うとおりに極力吸血鬼設定を控えめにするって考えに反発してる物書きの私もいるわけです。出版社サイドの思惑を理解する私もいる一方、やっぱり作り手の私もいるんです。
 エロやストーリーを邪魔するのではなく引き立てるような設定をスパイスとして使いたい。
 そんな目標を掲げて色々やってみたんですが、成功したかどうかは読者の皆様の判断にお任せします。大失敗ではないと思いたいのですけど。

 中盤辺りから創作の神様が降臨されまして、作者ですらこそばゆくて「うがああぁッ!」と叫びたくなるような身悶えシチュエーションを書き続けました。最終章書いてる頃なんて、自分の文章にニヤニヤしてましたもん。変態丸出し。

 この頃になると作者としては手応えを感じてるのですが、担当さんの反応はイマイチ……というか、この方、私にはいいとか悪いとか言ってくれないんですよね。シーンに関しての感想とかはあっても(「おしおき」で美沙が勝を枕でタコ殴りにするシーンに萌えた、とか)、全体を通しての評価はなし。
 多分「悪くはないけどよくもない」って思ってたんじゃないですかねー。いまだによかったのか悪かったのか、感想を聞いてません。
 まあ、悪いときは悪いって言う人だから(その点、遠慮ないですよ、デビュー前からの担当ですから。も少しオブラート使え!とかたまに思います(^^;)、及第点はもらってると信じてますけど。

「エースだから優遇されてるんだろ」
 とたまに言われますが、謙遜でなく、エース扱いされたことなんぞございません。ってか、「新人以上中堅以下」とか言われてます。本当に。その通りだから反論できません。あはは。そもそもエースは私じゃないし(ここ重要)。
 わかつきさんとか森野さんとか橘さんを褒めるのは聞いたことありますが、青橋を褒めたこたぁねーですぜ?
 あ、唯一「森野さんよりはまだマシ」と言われましたね……原稿書くスピード(笑)。「森野さんはもう少し早く原稿上げてくれればなぁ」と何度か愚痴られました……と、実話を暴露。

 閑話休題。

 第一稿からゲラに至るまで最後まで意見が食い違ったのが「最初のエッチシーンが出てくるまで長い・長くない」論争。
 私としては最大限譲歩&持てる限りのテクニックを全て駆使して努力したのですが、それでもあまりいい顔はされませんでした。
 私はキャラを立ててからでないとエッチシーンがエロく感じないと信じてるので、それこそ最初の章に官能場面はなくてもいいとすら考えてます。が、それは官能小説としてはかなりルール違反。
 そこらへんのこともわかるんですが、作品によりけりかなぁ、なんて今も思ってます。少なくとも「恋姫」に関しては、あれ以上最初のエロシーンを前に持ってくことはできませんでした。

 ……と、こういうことはちゃんと話し合ってお互い歩み寄ってるので、ケンカしてるわけじゃないですよ。念のため。

 第一章と第二章で時系列がなんか変なのは、そこらへんが影響しています。本当は削った10ページくらいの日常シーンも気に入ってたんですけどねー。

 そうそう、ゲラの段階で気づいたんですが、後半に出てくる新聞部の記事、もう少し短くしろって言われてたの忘れてました。もう面倒なのでそのままにしました。横着。

その3に続く)