美しい指のひと
青橋由高
綜合図書
2018-06-24


 特選小説での27作目の短編。

 作家名が一番上に載ってるよ! モノクロトップだよ! あとはアンケートが好評だと完璧なんだけどな!(チラッ

 今作のメインテーマは「美人妻、冬」、私に与えられた個別テーマは「ハンドクリーム」でした。
 ……なんだか三題噺みたいになってきたような(笑)。ま、サブテーマは強制じゃないんですけどね。

 基本的に安易な思考パターンの私は、ハンドクリームからパーツモデル、いわゆる手タレを最初に連想しました。というか、他に浮かばなかった。この時点でもう、やばい。
 担当さんから打診されてしばらくあれこれ考えたものの他に浮かばず、結局、このネタでプロットを作りました。

 どの作品だったかは思い出せないんですけど、以前、なにかのネタに使えないかとパーツモデルのことを軽く調べたことがありまして、それがプロット作りに役立ちました。まあ、調べたネタのほとんどが作品に使われてませんが。使えそうなのがなかったんで。

 作中、パーツモデルの人妻が商売道具である手をかばって顔面から転倒するシーンから始まって主人公と出会います。
 これにも元ネタがありまして、今冬の雪で転倒・骨折した知り合いが私の周囲に複数名いたんです。
 また、手をかばって顔面から……というのは、とあるイラストレーターP・Kさんの実話です。

 全然関係ないんですけど、同時期に書いていたフランス書院文庫の最新刊「母娘温泉 【子づくりの宿】」の舞台の温泉宿って、美少女文庫の「メイドなります!」シリーズのとあるヒロインがオーナーだったりします。
 ここらへんの裏話はこちら

 はい、脱線ここまで。

 ラストに出てくるアイテムに関しては、「僕には家事妖精(シルキー)なメイドがいます」で色々調べたことが役立ちました。ちょっとだけね。

 ヒロインと不仲の夫については、敢えてあまり書きませんでした。
 ラストのその後、ヒロインと主人公はちゃんと幸せになりますのでご安心を。ま、私の作品でハッピーエンドにならんやつはないですが(一部NTR作品除く)。

 この短編は、内容云々より、執筆中のつらさがやたらと印象深いです。
 今までの最短は2日でしたが、これは1日で書き上げましたからねえ。プロットがちゃんとできてたからやれたんですけども。あと、トータルの執筆時間そのものはいつもと変わらないだけで、単に私の休憩時間がなかっただけとも言います。
 前述の「母娘温泉 【子づくりの宿】」の初稿書いてすぐにこれに取りかかりましたからね……。
 人間、寝ないと本当に倒れるんだと知りました。雪では転ばなかったけど、過労でぶっ倒れた私でした。