以前からちょこちょこ「プロットってどんなふうに書くの?」という質問をもらうことが多かったので、参考になるかはわかりませんが、私のものをサンプルとして公開します。
 ただ、同業者や編集者に色々聞いたところ、これ、完全に人それぞれなので、あくまでも一つの例だと思ってください。
 要するに、編集者に「こんな感じですよ」って伝わればいいんです。

 題材にしたのは美少女文庫の「恋乙女 ヤンデレ生徒会長ささら先輩と毒舌水泳部・琴子ちゃん」

通常サイズ恋乙女 ヤンデレ生徒会長ささら先輩と毒舌水泳部・琴子ちゃん
青橋由高(著)・有末つかさ(イラスト)
美少女文庫
自己解説はこちら

 比較的まともなプロットです、私にしては。もっと雑なものもよくあります。
 この作品はそんなに大きくずれてませんけど、プロットと最終的なテキストが違ってることはしばしばあります。
 ストーリーの根幹部分はさすがにいじりませんが。

 あ、完璧にネタバレしてますんで、未読の方は注意してください。
 まずは本を読んでから……と、ダイレクトに宣伝。

 私がプロットに書くのは、
・キャラ設定
・あらすじ
 が基本となります。

プロット1(キャラ設定)キャラ設定
プロット2(あらすじ)あらすじ

 この他、別途、
・Hシーン詳細(場所、コスチューム、シチュ、体位など。ダブらないように)
・アイディアメモ
・設定メモ
 があることも。

 たまに、企画意図とか、タイトル案も数行くらい書くことがあります。

 私がよくやらかすのは、「未定」とか「なんかいい感じに」とか「あとで考える」などという、未来の自分が困るようなこと平気で書くことでしょうか。
 エピローグはよくやりますね。「それっぽく」とかたまに書きます。バカです。

 これまで私が書かせてもらったフランス書院(美少女文庫、フランス書院文庫)、総合図書(特選小説)、徳間書店、宝島社、講談社、どこでも基本的には同じスタイルでプロット提出しています。
 もちろん、短編だともっとシンプルですけれども。

 少しでも参考になれば幸いです。

(以下、テキスト)
「ダブルヒロイン(仮)」プロット

/////キャラクター/////
○主人公:根元 悠真(ねもと ゆうま)
・高1だけど17歳。留年して二度目の高1
・高校生では珍しいトライアスロンの選手
・身長も高く、体力もあって、自分でもそれを誇っている
・火事の現場から先輩を助ける際に負傷、軽い後遺症を負って引退(火傷と痛みが残る)
・先輩を助けたのは単純に綺麗な人だな、と淡い想いがあったのと、自分ならできる、という慢心から
・事故後、己のダメさを自覚して文系の部活に移籍
・学園の人気者だった先輩を救ったことで現2年・3年に顔が利く(特に運動部)
・炎がトラウマになり、料理でも火が使えない

○先輩:中之宮 ささら(なかのみや ささら)
・高3
・現生徒会長
・グラマー
・口元にほくろなんかあるとワンポイントでいいかも
・普段は髪をアップにして快活なイメージ。でもヤンデレモード時にはばさりと落ちて不気味な感じに
・通常時はリボンとかヘアバンド、あるいはきちっと結わいてるけど、ヤンデレ時には片目が隠れちゃって、その奥から爛々と目が輝く、みたいなイメージ
・お嬢様というほどではないけど、そこそこ裕福な家で育ち、容姿端麗、成績優秀
・人気者の優等生であり、そして自覚もしている
・周囲の期待に沿えるような行動をしなくてはならない、という軽い強迫観念がある
・それが原因で、火事の際、最後まで残って逃げ遅れる
・常に周りの目を意識して行動を決める自分を揶揄して「誰かに観測されないと自分という存在が確定できない、まるで素粒子みたいな人間なの」とか主人公に言う
・「私に優しくしたら後悔するわよ。慣れてないから、好きになったらとことん行くから」と己のヤンデレ・重い女素質も自覚してる
・大人っぽい外見と言動に反し、中身は意外と夢見る乙女
・文芸部所属。好きな本はドストエフスキー(表向き)だが、本当は乙女向けラノベが大好き
・よく使うセリフは「ちゃんと見てるわ」。普段なら「あなたの頑張りもちゃんと見てます」という意味になるが、ヤンデレ時には「いつも見てるから」と重くなる
・大多数の人間相手には愛想笑いと柔らかな態度を見せるが、いったん心を許すといきなり毒舌になる。これは、素の自分を見せても嫌われないとわかった相手にしか見せない。嫌われるのが怖いからこそ、外面がいい(そしてそんな自分に自己嫌悪の悪循環)

○後輩:天野 琴子(あまの ことこ)
・高1(四月生まれの16歳)
・家庭の事情で転入してきた
・ショートカットのスレンダー体型(かろうじてBカップ)
・水泳部なんで、心持ち肩をごっつくしても
・塩素で脱色してるだろうから、髪は明るい感じに
・泳ぐときはスイムキャップに入れる分、普段はちょっとおしゃれな髪型にさせてもいいかも
・黙っていれば可愛いが、口調がキツい
・泣きぼくろなんかあるとヴィジュアル的に特徴できていいかも。生徒会長と互いにほくろのことで悪口言い合ったり
・水泳部
・実力は高く、中学時代には全国大会に出たこともある
・成績が伸び悩み、フォーム改造などをするが、自己流のためにバランスを崩して身体を痛める
・人間関係を築くのが得意ではないし、期待されてる実力を発揮できないのがイヤだから、部活にはあまり顔を出さず、スイミングクラブのほうで一人練習をしている(そこでリハビリ中の主人公と出会う)
・警戒心が強い小動物のようなタイプだが、一度懐くと依存も強くなる
・基本、毒舌。慇懃無礼な感じ
・主人公に心を許してからはより毒舌が激しくなるが、それはそこまで言っても怒らないとわかった上での甘え。この点は生徒会長と一緒
・昔、仲のよかった友達(水泳部)が、どんどん強くなる自分のせいで離れていったのがトラウマ

/////あらすじ/////
○プロローグ
・学校付近で最近頻発している放火事件
・部長会議でそんな報告が出た直後、まさに学校が火事に
・逃げ遅れた先輩を助けに戻る主人公

○第一章
・年度が改まった年のGW明け辺り、後輩が転入してくる
・後輩、周囲からちょっと距離がある主人公に興味を抱く(シンパシーを感じた?)
・水泳部の部長から呼び出される主人公、後輩のことについて相談を受ける(なかなか部に顔を出してくれない、周囲と打ち解けてない、等々)
・トライアスロンやってるときに水泳部に協力してもらっていたこともあり、後輩に接近する主人公。でもうざがられる
・リハビリのために通っていたスポーツクラブでばったり出会う
・少しずつ打ち解け合う
・それを見て先輩が焦ってアタック(元々モーションはかけていた)
・「私、キミになにもお礼をしてない」「だったら付き合ってくれますか?」と冗談で返すが、本気にされる。そのままエッチ(Hシーンその1)
・「言っておくけれど、私、重い女だから。とことん尽くす代わりに、とことん追いかけるからね」と、髪をぱさりと落としてヤンデレちっくに

○第二章
・最近スポーツクラブに来なくなった主人公にイラだつ後輩
・主人公と先輩が付き合い始めたのを知り、さらにイラつく
・「なにしてるんですかあの留年男は」と校内を探してるときに先輩とエッチしてる主人公を目撃、ここで自分の気持ちに気づく
・とっさに証拠写真を撮影(もしくは動画)
・「受験を控えた3年生にとって、こんなのばらまかれたら困りますよね」と主人公を脅迫する後輩
・「私、人の物が欲しくなるタイプなんです。正直、先輩なんて興味ないしどうでもいいんですが、飼い犬を泥棒猫にかっさらわれて腹が立ってるんで、私の男にします。反論は許しません」と照れ隠ししながらエッチ(Hシーンその2)

○第三章
・後輩に負けてなるものかと、先輩、逆にエッチ現場の動画を盗撮して対抗してくる
・「生徒会長様ともあろう人がずいぶんと姑息な手を使うんですね。そんなにこのでくの坊がイイんですか? でも残念です、このダメ男は私がこき使うって決めましたから」
・「ええ、私はそこの彼が好きよ。だからどんなことしても取り返すの。もし取り返せないくらいなら私が殺しちゃう。そして私も死んじゃう」「怖いわよっ」
・などと女同士の戦い
・お約束で「どっちがいいか身体に聞いてあげる」とエッチ(Hシーンその3)

○第四章
・再び放火事件
・逃げ遅れる後輩と、それを助けようとする先輩
・一年前の事件以降、炎が怖くなっていた主人公だが、勇気を振り絞って助けに行く
・今回は軽いケガで済む
・看病を名目に押しかけてくるヒロインズ
・ナースプレイとか(Hシーンその4)

○第五章
・ますます過激になる二人のアタック
・先輩と後輩の誕生日が偶然同じだと判明、なにかプレゼントを贈りたいと考える主人公
・「私のために頑張ってくれるきみの姿が最高のプレゼントかな」
・「先輩が贈れる程度のプレゼントで私が喜ぶとでも思ってるんですか? 何様のつもりですか。でも、もしもくれるというのなら、なんでもいいです。……大事にします、から」
・考えた末、一度は引退したトライアスロンの大会に出場することを決める
・先輩には頑張ってる姿を見せるために。後輩には水泳部の大会へのエールとなるように練習
・もちろん、ちゃんと別にプレゼントは用意してある
・大会後、疲労しきった主人公を介護する(またか)という名目で二人が襲う
・「私のために頑張ってくれてありがとう」「なにほざいてるんですか。先輩は私のために走って及んだんです」と言い争いつつも、以前ほどはいがみあわない二人
・これからは水泳・自転車・マラソンにエッチも追加ですね、クアッドアスロンね、と3P(Hシーンその5)

/////メモ/////
・水泳部っぽいエロシーンを多めに
・先輩とのエッチシーンに、文学部っぽいところ(好きな本と同じシチュをしてあげるとか)を追加したい
・あるいは先輩の部活を別の文化系にして、それに準じたプレイにしてもよし。調理部で制服エプロンとか