通常サイズおいしい特別休暇: 女教師、シングルマザー、女子大生と
青橋由高
フランス書院文庫(公式サイトはこちら
同窓会で出会った、あこがれの元副担任教師・佐織。
豊麗な美乳が悩ましい初恋相手、独身美母・優美子。
仕草も女陰も初々しい年下の小悪魔な幼なじみ・佳奈。
故郷に帰ってきた青年を待っていたおいしすぎる再会。
29歳&38歳&19歳が、他の女に負けじと挑発を仕掛け……
三人の美女が一堂に集う寝室は修羅場? それとも楽園!?

その2から続く)

 このブログを読んでくださるような奇特なみなさまならご存じかと思いますが、私はほぼ毎回、初稿で規定の分量を超過し、そこから削りまくる作業を繰り返しております。
 そして今作でもやらかしました。

 黒本って、普段書いてる美少女文庫より1ページあたり1行少ないフォーマットなんですよ。イラストがない分余裕がある反面、総ページ数の上限も厳しいので、精神的にはキツかったりします。
 もちろん、書く前からそこらへんはちゃんと頭に入ってますんで、
「よし、コンパクトにまとめるぞ!」
 という意気込みでやってはおります。やってはおるんですよ。ただね……これって毎回だから! 常に分量超過しないようにと気をつけた上で、数十ページ、あるいは3桁のオーバーやらかすのが私なのです。

 んで、この「おいしい特別休暇」も御多分に洩れず、初稿では盛大に規定枚数を超えちゃいました。
 今、初稿テキストを見てるんですが、各章ごとのページ数が72、73、64、71、105でした。つまり合計385ページ。
 黒本の場合、理想はプレーンテキストで290ページちょっと、多くても305くらいですから、単純計算で80ページ(!)オーバーしてます。ほぼ一章分に相当する量でございます。
 いいですか、繰り返しますがこれ、分量をセーブしないとまずいぞ、と自覚した状態での超過ですからね?
 つまり、あからさまにカットできるようなシーンは最初から書いてない初稿ですよ?
 さらにさらに、あとで書き足そうとか思ってたシーンも保留してあるバージョンですよ?
 ここまで状況が悪化しますと、もはや生半可な、小手先のテクニックではどうにもならんわけです。

 では実際に私がどうやってこの385ページの初稿を311ページの二稿にしたかと言いますと……圧縮できそうなところを見つけ出して新たに書き直したり、ストーリーそのものをいじくってこれまた新たに書き直したのです。
 なんだかんだで450ページくらい書いたんじゃないですかね、トータルでは。なんて効率の悪い執筆スタイル。

 具体的な例を挙げますと、まずは冒頭です。
 初稿では主人公の直希がのんびり懐かしい故郷を堪能したり、一次会で友人の今江くんたちとだらだら話して、それからかつての副担任である佐織と再会するのがだいたい25ページ目。
 これに対して二稿ではいきなり走ってます、直希くん。佐織先生、3ページ目に登場。
 友人の今江くんに至っては、二稿ではその存在すら消えてます(笑)。初稿では佐織とのデートのアリバイ作りに協力したり活躍してたのに! ごめんね!

 初稿から一番変わったのは、やっぱり最終章です。なにしろここ、100ページもありやがりましたからね。
 完成稿でもエピローグ含めて90ページ近くあるんですが、ほとんど全面的に書き直しました。
 本当はもっとねちねちとエロシーン書きたかったんですけど、断念。当初の構想どおりにやってたら150ページは必要でしたね……。プロットの段階で気づけよ私。

 とまあ、実際にはもっともっと大変だったんですが、結果的には以下のように各章をスリム化できました。

一章:72→51
二章:73→44
三章:64→62
四章:71→68
五章&エピローグ:105→86
(注:私の手元にあるプレーンテキスト換算なので、単行本とは若干違ってます)

 いやあ、我ながらよく頑張ったなと。毎度のことだけども。
 最初からきちんと規定の枚数に収められたらどんなに効率がいいだろうと思います。マジで。

 ……などと言っておる私ですが、現在改稿に取りかかろうとしてる次回作も同じくらいページ超過しております。ど、どうしよう……。