通常サイズ怪盗メイドの事件簿
青橋由高(著)・有末つかさ(イラスト)
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(注)上記2つの書き下ろしSSは別々の内容です


「今宵もご奉仕いたします」
月光の下、妖しく微笑む怪盗メイド・キャット!
高校生探偵が追う彼女の正体は?――
「今夜もご奉仕してあげる」
一緒に事件へ挑む幼なじみメイド・海藤芽衣?
初体験! 騎乗位H! お仕置きH!
謎を解けば怪盗メイドのご主人様に!?
キミにハートを盗まれるミステリー!

その1から続く)

 いつものように世界そのものは私の他の作品(ごく一部のダーク系とNTR系除く)と共通です。が、作中に漂う雰囲気はなんとなくおバカ系にしようと思って書きました。
 担当さんなんかはもっと露骨に別ワールドっぽく、と考えてたみたいですけど、私はそれイヤだったんで(笑)。他作品とのリンクくらいの楽しみがなきゃ、10年も延々単発で書き続ける精神的摩耗が悪化するだけですわ。

 だから、作品内では細かいことをあまり気にせず、大胆に、おバカに、外連味ばりばりの、勢い重視のノリで押し切ってます。ツッコミどころは山ほどあるでしょうが、書いてた作者が一番突っ込んでます。
 昔はこういうの好きじゃなかったんですけど、最近は「別にいいんじゃない? 楽しくやろうよ」とすっかり腑抜けに。丸くなったのか牙を抜かれたのか。どっちですかねえ。

 普通に考えればおかしいだろ、という点が山ほど出てきますけど、そこはそれ、怪盗ジャンルにおける不文律というかお約束だと思ってくださいませ。
 そもそもあのマスクだけで顔を隠せるとかおかしい(笑)。

 これらとはちょっと違う次元でツッコミもらいそうなのは、伝説のカチューシャについて、でしょうか。
 あの屋敷にいつ搬入され、どこに隠してたの、という点について、特に言及してません、作中では。
 ぶっちゃけちゃうとページが足りなくて説明できなかったんですよね! ごめんなさい!
 他のところを削ればどうにかなった可能性もありますが、私の中では優先順位低かったので、説明不足になるかも、とわかった上でそのままにしました。

 削ったといえば、最終章です。
 完成稿ではいきなりキャットが登場しちゃって解決編からスタートしてますけど、あれ、初稿ではちゃんと(でもないか……)調査とかやってんですよ。30ページくらい。
 もったいないので、そのうち公開します。

 このシーン、美少女文庫の公式サイトで発売前の宣伝目的で公開するって案もありましたが、完全にネタバレになってるんでボツに。

 アニメイトさんの特典用に書き下ろしたショートショートも「ちょっとマニアックすぎる」ということで担当さんから控えめにボツ喰らったので、こちらもここで公開します。うん、あれは私もどうかと思ってました、はい。

(その3に続く)