メイドと巫女と極甘生活メイドと巫女と極甘生活
青橋由高(著)
フランス書院文庫

公式サイトはこちら(サンプルあり)
新一を待っていたのは巫女とメイドとの三人暮らし!?
朱袴を脱いで襦袢に眠る清らかな身体を捧げられ、エプロンドレスで健気なご奉仕を施される毎日。
年上の幼なじみで処女(!)、32歳の熟女巫女・鈴。
歳に似合わぬ豊乳で誘う20歳のお嬢様メイド・陽菜。
淫らに優しく過激に惑わせる〝ごく甘〟同棲生活!

 2010年11月発売。通算28冊目(美少女文庫・フランス書院の合計)。

 フランス書院文庫、通称黒本参戦第2弾。
 おかげさまで黒本デビュー作(アンソロ含まず)の「僕とメイド母娘 ご奉仕します」が発売してすぐに増刷かかるなどのまぐれ当たりをしました結果、ありがたくも2冊目のオファーをいただけました。

 前作が(青橋的に)ヒットした要因の一つは明らかに「メイド」という飛び道具のおかげでありますので、当然のように、
「んじゃ、次もメイドで」
 と編集さんから言われました。
 無論、私も異論はございません。二番煎じ上等であります。どーせ私はメイド作家。全部イロモノだけどね!

 メイドを出すのは確定として、どんな話にするか、ヒロインは何人にするか、何歳にするか、主人公はどうするかを打ち合わせを重ねて決めていくのですけど、今回も難航しました。
 前回が母娘だったから今度は姉妹にしようかとか、
 ヒロインは単独より複数のほうがいいよねとか、
 今度は主人公の年齢を少し上げようとか、
 そんなことを話し合っていったのですけど、そもそも一番の問題は、
メイドをどーするか
 ここに尽きるわけです。
 だって、明らかに非日常ですよ、メイドなんて! 美少女文庫ならまだしも、黒本ですよ!?
 最終的には、またもおしかけメイドパターンにしてしまいました……。

 さて、メイドはともかく、なんで巫女なんだ、という疑問もあるでしょう。
 実は、編集サイドからは「メイドだけだと(インパクト的に)弱いですから、なんか派手にいきましょう」という要望が出てました。メイドってだけでも派手だと思いますが(笑)。
 そしてこの編集さん、とんでもねーことを打ち合わせのカレー屋で言い放ちます。
「メイドvsプレデター、みたいなのはどーっすかね?」
「「……」」(私と美少女文庫編集長、固まる)

 ま、要するにそれくらいインパクトのあるもの、「メイド○○」みたいなタイトルにしたいらしいんですよ。マジでプレデター出せと言ってるわけじゃないので、念のため(笑)。
 さすがにあの映画みたいなのは無理なんで、「メイドvs○○」って感じの路線にすることはここで確定します。
 問題は相手ですが、美少女文庫に比べるとやや制限もあるし、私の筆力を考慮するとそれほど候補は多くありません。
 また、「トリプル押しかけメイド妻」の企画を打ち合わせしてる時点で、これと同じ時間軸で別のストーリーを裏で展開させて、それをフランス書院文庫でやろう、という目論見がありました。
 結局、これといったアイディアが思いつかなかったのでボツにしましたけど、トリプルシリーズと強くリンクさせたい意向を持ってましたので、その流れで舞台は鬼江村のお隣、西鬼江村(安易とか言うな)に決定。
 メイドに対抗できそう&飛び道具的なキャラとして巫女はどうだろうか、と考えたのは、同じく鬼江村シリーズの「妹はふたご巫女」を書いた影響からでしょう。
 メイドvs巫女、という大枠はこんな感じで決まったのです。

自己解説その2に続く)