僕とメイド母娘僕とメイド母娘 ご奉仕します
青橋由高
フランス書院文庫

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その2からの続き)

 8〜9割方は美少女文庫と同じ感覚で書いてはいますが、やはり多少は違う点もあります。

 まず、本文イラストがないので、いつもは敢えて控えめにしてる(イラストの邪魔をしたくないから)外見描写を心持ち多めにしてみました。
 また、読者層が普段より高いはずなので、会話での悪ノリはやや控え気味。やや、ですが。会話の分量はいつもと同じくらいで、黒本の中ではかなり異色かもしれません……というか、そもそも美少女文庫内でも多いか、私。
 違うのはここらへんくらいで、あとは本当にいつもと変わりませんね。

 黒本にとって私は新人だし、挑戦者であるので、攻めの姿勢を心がけました。未亡人にメイド服着させたり、ツンデレ出したりと。
 ただ、それでもある程度はガードもするわけですよ。完璧にコケるのはイヤですから、さすがに。
 でも担当さん、ノーガード戦法で打ち合いに持ち込むんですわ、この方。
 まさかタイトルに「メイド」って組み込むとは思いませんでした、私。そしてこの表紙……。

僕とメイド母娘

 イラストまでメイドで発注するとは完璧に予想外! どこまでチャレンジャーなんだこの人、と思いましたよ。ホームランか三振かって、アンタ、ブライアント(注1)かよ、と心の中でツッコミました。私は福浦たん(注2)タイプなのに!

 私は「未亡人と女子高生〜母娘ご奉仕」みたいなタイトルを予想してました。ヘタレだから。

 これ書いてる時点では、おかげさまで初速は私の予想を大幅に裏切る好スタートですが、最終的にどうなるかはわかりません。ブライアント、ホームランか三振か、どっちでしょう。どきどき。

 さて、黒本と美少女文庫の違いは、そのページ数にもあります。
 イラストがないことに加え、ページそのものも少し多いのです。
 毎回毎回「ページ足りねえよっ。増やしてよっ!」と癇癪起こす私にとって、これはありがたい差異です。
 だからプロットの段階から、普段なら泣く泣くカットするようなエロシーンをこれでもかと盛り込みました。具体的には、第3章なんかがそうですね。女教師コスプレ(?)とか裸エプロンとか、ここらへんは美少女文庫だと分量的に厳しいところです。

 が。
 余裕だろうと思っていたにもかかわらず、青橋、今回もページ数足りなくなりました
 第一稿の段階で「最低30ページ削れ」指令が。
 これだけの分量を削る場合、最初から書き直したほうが早いのは経験上わかってたので、プロローグ〜第一章をほぼ全面カット。そして新規に書き下ろしました。
 当初は、母娘が圭の家にやって来た夜のシーンがもっと長かったんです。だらだらと。
 そこをカットしたり、第一稿段階ではイマイチはっきりしなかったすみれの心理描写を書き足して現在の形にしました。
 明日香に関してはほぼ無修正。ツンデレは書いてて楽しいな、と改めて認識しました。

 まだ発売したばかりでどうなるかはわかりませんが(大きくコケることはないかな?)、みなさんからの支持が多ければ、また黒本で書く機会もあるかと思います。
 次があったら、今度は「押しかけ姉妹」にでもしましょうか(笑)。

(注1)
 打率2割前半、でもホームラン50本、という個性的なスラッガー。
 ホームランか三振かというその極端なスタイルはいかにもパ・リーグらしく、ファンの記憶に強烈な印象を残している。

(注2)
 体調さえよければいつでも3割打てる現役屈指の巧打者。千葉ロッテマリーンズ所属。
 ホームランは少ないがヒット、特にツーベースを量産する中距離ヒッター。


(2010/03/04追記)
 読者様からの指摘で誤字が発覚しました。
 23ページの11行目、すみれが産んだのは「明日香」が正しいですね。すみません。
 第2刷から修正されてます。