お嬢様フォーシーズンズ (美少女文庫)お嬢様フォーシーズンズ
青橋由高(著)・天河慊人(イラスト)
公式サイトはこちら(サンプルあり)

後日談を描いた同人誌はこちら
命令よ、私たち姉妹を選びなさい!
2組のお嬢様姉妹が僕をめぐって誘惑対決!?
金髪縦ロールの玲欧奈と、ちょっと電波な妹・美空 VS 大和撫子な同級生の水桜と、憧れの雫先輩──
誰の唇が気持ちイイ? どっちの胸がお気に入り?
出すなら私の××に!
夢の姉妹競艶ハーレムを召しあがれ

 2008年2月発売。通算17冊目。

 ここ2年くらいずっと続けている「実験」ですが、この作品では「どこまでヒロインキャラを増やせるだろう?」というのがテーマでした。
 イラストを担当してもらうことになった天河慊人さんの絵を見て私と担当さんは「学園ものがいいですね」と意見が一致。制服の似合う可愛い女の子をいっぱい描いてもらおう!という方向性はあっさり決定しました。

 今、ボツプロットフォルダを調べてみたところ、どうやらこのときは2度目の提出でOKもらってたようですね(もう忘れてる)。
 当時のプロット見ると「金髪ドリルの高飛車姉」と「黒マントのオカルト好き電波妹」の話になってるので、キャラはそのまま玲欧奈と美空に引き継がれてる模様。設定見ると、まるまる一緒ですね。

 その後、
「金持ちの男の執事役の主人公が、仲違いしている二組の姉妹をどうにかしようと頑張ってるうちに、気づいたらハーレム状態」
 というプロットに書き直し、これでゴーサインが出ます。

 これだけ見ると今とあんまり変わってないと思われるかもしれませんが、完成原稿に比べるとずっとお金持ち学校という特性が強調されてたんです。
 この学園の生徒は一人だけ執事を連れて行くことかできる、みたいな感じでした。雫なんか、人間嫌いだから執事の代わりに馬を連れてきていた、という設定。ちなみにこれ、担当さんのアイディア。

 主人公の主である男のキャラデザまで天河さんにはやっていただいたのに、実際に書き進むと、3章くらいで「こりゃ無理だ。どうやっても500ページ超える……」と判明。
 泣く泣く設定を変えて、主キャラ消して(!)、主人公のキャラ変えて書き直しました。

 ところが、これでもまだページが足りない雲行き。この時点で4章まで書き進んでましたが、やっぱり400ページでも足りないかも……と、三度設定変更。

 このときはヒロインの姉妹二組をバラバラに描いてたのですが、「姉妹vs姉妹にしますか?」という担当さんの助言で修正。
 ここらへんからはもう、時間(当時、「魔孕巫女」でテンパっていたんです)と、そしてなりよりもページ数との戦いになりました。

 いっぱい用意しておいたエピソードを泣く泣く削りまくり、なおかつ、その削ったぶん不自然になった繋がりを別の手段で埋めなくてはなりません。
 この頃の私はスランプの真っ最中でして、「もう作家なんて無理」「今回はキャンセルさせてもらおう」などと、デビュー以来初めての逃亡を半ば本気で考えていました。いや、本当に。

 そんなときに届いたのが天河さんからの表紙ラフ。非常に素晴らしい出来で、とても救われました。元気が出ました。
 だって……「中身がダメでも、この表紙とイラストなら売れる!」と前向きに(ある意味後ろ向きか?)なれたんですから。ありがとう天河さん。

「どうせだからキャラの名前も季節に関連づけませんか?」という案も編集サイドから出たのですが、これはギリギリまで悩んだ挙げ句、採用しませんでした。その代わり、エピソードと季節を少しだけ絡めてみました。最初からある程度は四季とエピソードを意識してましたしね。

 余談ですが、伊静学園の「いしず」というのは、「シーズン」の強引なもじりです。あら安易。

 ラストシーンは本当に悩みましたが、他にアイディア浮かばなかったので、ああなりました。いまだに他に案が浮かばないので、あれでよかったかな、と今なら思います。

 さて、最初に書き上がった時点で400ページありました。普通は270ページくらいです。イラスト込みで。
 前回の「あねスポッ!」のときに「次こそはページ数抑えてくださいね」と脅されてた頼まれてたのですが、書いちゃったものはしようがありません(開き直り)。
 この時点でかなり当初のアイディア削りまくってたので、大幅な削除はできるだけしたくなかったのが本音です。
 それでも「ごめんよ、ごめんよお」とキャラに謝りながらあちこちのシーンを削りまくります。

 具体的には、

・本当は、玲欧奈は大地に毎日弁当を作っていた
・美空と大地の部活動
・雫との過去の回想シーン
・水桜との教室での会話
・修学旅行、玲欧奈と水桜との3人であちこち歩き回る


 などがありました。細かいエピソードやセリフなんかはもう数え切れないほど削りました。

 こんなに頑張ったのに、最終的には331ページ。もうアホかと。どこまで分厚くするんだと。
 反省しきりでございます。

 そうそう、今回もいつものようにちょっとしたお遊び要素(他の作品とのリンク)が1カ所だけあります。バレバレですが、ヒントを一つだけ。
 元ネタは、「メイドなります!〜おしおき」です。

 馬術部の馬2頭は、私の大好きな競走馬から名前の一部を拝借しました。うち一頭は現役で、実際に私(と友人)が一口出資している現準オープン馬です。


 このままボツにするのはちょっと惜しいので、削除したエピソードをひとつだけ公開しておきます