通常サイズあねスポッ! お姉ちゃんと体育祭[AA]
青橋由高(著)・シコルスキー(イラスト)

公式サイトはこちら(サンプルあり)
4Pはお姉ちゃん命令なんだからね!
水球、チアリーディング、ラクロスと、スポーツで鍛えたカラダを見せつける三人の姉。
ナミ姉さんのオトナな香りにクラクラして、ユキ姉の純愛告白が嬉しくて、ハル姉ちゃんのツンデレ奉仕が可愛くて……ヒミツのハーレム体育祭。
僕はもう姉から離れられない!

 2007年11月発売。通算16冊目。

 私は2006年くらいから色々試行錯誤しているのですが、この「あねスポッ!」はかなりストレートな企画です。ほとんどひねってません。
 ずばり「お姉ちゃん」! ただこれだけです。なにも足さない。なにも引かない。ひたすら姉。姉。姉。
 私の中ではもう一つの「あねらぶ」という位置づけです。

 ただし、そのままでは芸がありません。
 同じ三姉妹ではありますが、今回は「3人のツンデレお姉ちゃん」を目指しました……目指したはずでした……おっかしいなぁ、どこで間違ったんだろう?

 もう一つの企画意図は「マイナーなスポーツを扱う」ことでした。
 これは特に理由はなく、なんとなく「メジャーは敵」みたいな意識が私にあるためです。ラクロスとチアリーディングをマイナーと言うのはちょっと抵抗がありますけれど。

 んじゃ水球はマイナーなのかと尋ねられれば、申し訳ないですが、「はい」と答えるしかありません。だって……資料が全然ないんですもん! 本当に大変でした、水球の資料集め。神田であちこち漁ったり出版社に問い合わせたりしましたよ、ええ。
 幸い、執筆後半で色々いい資料をゲットできたので事なきを得ましたが。何試合か、画像で観戦しましたし。

 実は担当さんからは「水泳部にしたら?」と言われてたのですが、私は断りました。だって水泳部なんてメジャーだし。
 水泳部は「彼女は水泳部!」で書いてますが、もう5年近く前ですので、また別の機会に扱うつもりでいます。

 作品後半に体育祭が出てきますが、確か当初の予定では別のエピソードだったように記憶しています。書きながら思いついた……のかな、多分。まさかサブタイトルにまで使われるとは自分でもびっくりしましたが、確かに体育祭が重要な位置づけになってますね。

 何人かに言われたのですが、

ここはグリーン・ウッド (第1巻) (白泉社文庫)ここはグリーン・ウッド (第1巻) (白泉社文庫)
著者:那州 雪絵
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 作中に出てくるスウェーデンリレーはもちろんこの作品がモデルです。
 実際に走ってるところを見たことがあるのも、大きく影響してますね。
 リレーではないのですが、同級生に凄く足の速いヤツがいまして(その後、某超有名レースにも出ました)、こいつのとんでもない走りっぷりをイメージしながら書きました。本当に次元の違う人間っているんですよね。

 私のところに届いてる感想を見ると、三姉妹で人気が分散した「あねらぶ」のときと違って、今回はほぼ全員が次女であるユキ姉こと夏雪が好きだと言ってますね。まさかこんなに偏るとは予想外です。
 私は三人の姉を贔屓せずに書いたつもりだったのですが、改めて読むと、確かに夏雪がメインっぽい……かも。うむぅ。

 シコルスキーさんとは今回が初コンビでしたが、おかげさまで素晴らしいイラストを描いてもらいました。
 作業前に色々質問してリクエストも強引に聞き出したのですが、ほとんど実現できなかったことをここでお詫びします。
 いや、やろうとはしたんですけども……私の力量不足で断念。

 いつになるかはわかりませんが、また姉モノ、書こうと思います。
 次は思いっきり甘々お姉ちゃんかなぁ。